TOSS北海道 / サークル参加へのドラマ
■「サークルは厳しくて怖そうだ。休みも無くなるかもしれない。」
イベントに出るたびに悩んでいた。
サークルの先生に声をかけることもできず、イベントが終わるとそそくさと帰路についた。
結局私は一歩を踏み出せず“隠れ法則化”の生活を決め込んでいた。
■そんな私に転機が訪れる。
サークルの先生が同じ校区に赴任されることになったのだ。
その月に行われたイベントが終わった後、私はその先生の所に駆け寄った。
「私、先生と同じ校区です。よろしくお願いします。」
「ああ、そうですか。こちらこそよろしくお願いします。」
その先生はにこやかに、そしてやさしく対応してくださった。しかし…
「私もサークルで学ばせてください!」
喉まで出かかったこの言葉を私は出せなかった。
何故言えなかったのだろうか。今になって後悔している。
私がそんなビッグチャンスを逃した一方で、同僚のY先生が私より一足速くサークルに足を運んだ。
私は猛烈なジェラシーに襲われた。
「知ったのは俺の方が先なのに。追い越されてたまるか!」
腹は決った。イベントの後の懇親会に勇気を出して参加することにした。
サークルの先生方は私を温かく迎えてくださった。
私の悩みにも親身になって相談に乗ってくださった。
■サークルデビューの日がやってきた。
私は模擬授業に挑戦した。
当時受け持っていた英語の音読指導である。
すぐにストップをかけられた。
「型ばかりを追った弊害の典型ですね。あれやれ、これやればかりで全然知的じゃない!もっと知的好奇心をくすぐるような授業がなきゃだめですね。文句があったら私の授業を見に来てもいいです」
ガーン!私はわかったつもりでいたのだ。
サークルに出なければずっと気がつかなかったのだろう。
それにしても見事な斬られっぷり。
その後の飲み会で少し落ち込んでいたところにその先生が話し掛けてくださった。
「君は授業が下手だね!(笑)」
私の軸足は定まった。
私は授業がうまくいかず悩んでいた。
「技術」は本で分かるかもしれないが、それを使いこなす「技能」は分からない。
本を読んで分かったつもりになっていては我流から抜け出せないのだ。
我流を排除するにはサークルに出て、そしてライブを体験しなければいけないのだと痛感した。